「沖縄でお墓を建てたいけれども実際のところどうなんだろう?」と、こんな疑問を持っていませんか?
昔から沖縄には檀家制度がなく、個人墓地にお墓を建てるのが一般的でした。
しかし、近年の傾向として沖縄だけではないですが、お墓の継承問題が深刻化してきています。
そんな中、沖縄でも霊園や寺院墓地などの集合墓地が普及してきていて、お墓の選び方も様々になってきています。
今回は3つの事例を元に沖縄でのお墓の選び方をお伝えしていきます。
ケース1:沖縄の独身女性が終活でお墓を選ぶ場合
霊園が普及してきた現代の沖縄では、お墓の選び方も自由になってきたため、終活で自分で自分のお墓を建てる方も多くなってきました。
沖縄で最も多い終活のケースとして、継承問題に悩む高齢の方や、高齢の独身女性です。
その中でも離婚した方やシングルマザーなどの女性が、自分亡き後の遺骨の行方を不安に思う相談が増えてきました。
この場合には下記3パターンが考えられます。
①霊園で永代供養墓を建てる
息子などの継承者はいないが、娘がいてお墓参りしてくれるケースでは霊園での永代供養墓を選ぶ女性が増えています。
②自然葬や海洋散骨でお墓を残さない
両親も他界し、兄弟も高齢になっているなどの場合には敢えてお墓を残さない自然葬を選ぶ方もいらっしゃいます。
③門中墓に入る
基本的に、離婚した女性は門中墓に入れないという風習がありますが、墓主が兄弟たちの許可を得て、門中墓に入るケースもあります。
ケース2:できるだけ安くお墓を建てる場合
沖縄のお墓の特徴として大きいお墓がありますが、大きさでお墓を選ぶのではなく、安さでお墓を選ぶ方法もあります。
例えば、老後の資金がほとんどなく、定年後も年金と仕事で生活費をやりくりしていたところ、突然妻が亡くなってしまった場合。きちんと弔ってあげたいのはやまやまだが、立派なお墓を建てるほどの資金がないケースです。
この場合には下記2パターンあります。
①継承する子供がいない場合
霊園で永代供養墓を選ぶのがおすすめです。
②継承する子供がいる場合
子供が引き継ぎたい場合はお墓が必要になるため、公営墓地がおすすめです。
ただ、公営墓地は抽選の場合が多いので、予算を決めて民間霊園で相談してみるとその予算に見合ったプランを提案してくれることがあります。
もっとも安く葬送する方法として合祀墓があり、「小さくてもいいのでとにかく安くお墓を建てたい」という相談が増えています。
民間霊園ではものすごくシンプルな永代供養墓で約50万円くらいのお墓も販売されています。
ケース3:娘のみの夫婦の場合
沖縄では古来からお墓や位牌は父方の血を引く長男が引き継ぐ習わしがありました。
本州でも基本的に男性がお墓や位牌などを引き継ぐのが理想で、娘しか生まれなかった場合には婿養子を取っていました。
しかし沖縄では前述した習わしがあるため、婿養子は取れません。
そのため、なんとしても男子を産むことに注力してきましたが、今となっては女性に無理強いをさせる考え方もなくなりました。
そんなケースでのお墓の建て方は下記3パターンあります。
①娘が継承・預かる
今では沖縄古来の風習も随分と緩くなり、近年では娘がお墓を継承したり、孫世代までお墓を「預かる」という形で、娘夫婦が管理するパターンがあります。
②両家墓のお墓を建てる
娘がお墓を継承し、娘の夫もお墓を継承する立場である場合、双方の継承したお墓を改葬して「両家墓」を建てる場合もあります。
この両家墓とは離れた両家のお墓を改葬し、隣同士に並べた形態のことです。
③霊園で夫婦墓を建てる
霊園では「永代供養」をすることができるため、継承者がいなくても安心できます。
継承したお墓は墓じまいして、霊園で永代供養墓を建てるパターンも多いです。
⬇︎永代供養とは⬇︎
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は様々なケースからみる沖縄でのお墓の建て方をお伝えしました。
沖縄に関わらず現代ではお墓の継承者問題が深刻化してきています。
そんな現状に合わせたお墓の建て方も普及してきました。
また、予算があまりない場合のお墓の建て方などの徐々に浸透しています。
沖縄は本州と違ってお墓に関する風習も独特ですので、沖縄に合わせたお墓を建てることも重要ですが、今はその風習も緩くなってきています。
ぜひご自身の状況にあったお墓を建てていただければと思います。