相続というとイメージの中では「揉めてしまう用件」「トラブルの根源」「難しそう」などマイナスなイメージがどうしても先行してしまう事柄だと思います。そのため家族間や親族、友人に安易に聞けずなぁなぁになってしまう事があるのではないでしょうか?
そんな人に聞けないお墓のお悩みを共有し合い、解決の糸口を探していきましょう!
目次
日本においての相続税事情
私たちは日本国民として日頃から就労、消費など生活に関わる事柄に対して税金を国に納めています。国家を運営する資金ともなる税金は道路であったり、公共施設、学校などに形を変え、私たちの生活に使われています。
生きていくうえでいろいろなものにかかってくる税金は、家族間の相続にも当然発生します。例えば故人が所有する土地や建物を相続する際に発生する相続税や、故人の財産である一定の額以上の現金などの資産を譲り受ける際にも贈与税がかかってきます。
土地建物の相続税
なお、土地建物の相続の場合は「その土地建物に今現在どれぐらいの価値があるのか?」の判断で算出されます。価値を決める参考になるのが固定資産税評価額です。これらは毎年送られてくる「固定資産税の納税通知書」に記載されています。
土地建物については「固定資産税評価額」を参考にして算出し、そこに現金等をプラスした額が配偶者、または子、親族が相続できる額です。マイナスの遺産がない場合はこの額が基礎控除額より高ければ差し引いた額に対して相続税が発生します。基礎控除額に満たない場合は非課税です。
この基礎控除額が近年では引き下げられました。加えて、相続税の税率が上がりました。
ここまでで土地建物を相続する際に発生する税金についてご理解頂けたと思います。さて、そのことを踏まえた上で気になるのは生前に建てた「お墓」に相続税が発生するのか?です。
お墓の相続税について
現在、多くの著名人やメディアの影響で、終活はブームを通り越して一般の方にも広まりつつあります。終活ノートの作成や終活の手順講座など様々な手段で多くの方が終活を始めています。
そんな終活の一環として「自分の理想のお墓づくり」を始める方も増えつつあります。自分の亡き後に眠るお墓を生きているうちから建てておくことで、自身の理想に近いお墓の建設や、遺されたご家族への配慮などのメリットが考えられます。
話を戻しますが、建てたお墓に相続税はかかるのか?
答えは「かかりません」。お墓というのは土地や建物、現金などの相続人が存在し分配される相続財産と違い、兄弟姉妹や妻や子、親族または近しい友人など誰でも継承が可能です。
祭祀財産と言って、お墓に関わる祭祀を行う1名が相続するかたちになります。他の財産とは少し異なった扱いになるので注意しましょう。祭祀財産の中には仏壇や位牌も入ります。
相続の問題(トラブル)
次に実際にあった相続の問題についてお話ししましょう。大切な方の亡き後、遺された家族同士で問題が起こってしまうのは大変悲しい事です。同時に本来であれば大切な人を亡くしてより一層絆を深めていかなければならない状況です。
これまでの事例を見る限り、相続の問題は身体的や精神的にも、辛い状況に陥らせてしまいます。以下ではケースごとになぜ起きてしまったのか?そのポイントについてお話ししていきます。
ケース1:相続人で財産を分けるが割合について揉めてしまった
このケースの場合、法定通りに計算すると故人の配偶者の取り分が二分の一、故人の子に対しては残りの二分の一を人数で割っていきます。
また、家族の中で介護や看病などを一手に引き受けたものがいる場合の特例による割合の変化はありますが、基本的に上記の分け方になります。過去にその家の長男のみがすべてを相続するといった法律もありましたが、時代に合っておらず改正されました。
※関連記事はこちら
家族への負担を減らす終活の必要性とエンディングノートに書く内容について
ケース2:土地や建物はすぐに売却するわけにいかず、時間がかかってしまった
上記でもあるように個人名義の土地建物は相続対象です。現在払っている固定資産税から評価額を算出し、現在の土地建物の価値を金額にしていきます。算出された金額に預金や有価証券などの金額をプラスし、相続税が発生するのかが決まります。
例えば老後のために2,000~3,000万円の貯蓄があり、持ち家がある場合、相続税が発生します。「3,000万円+600万円×法定相続人」この計算式は基礎控除額の算出方法ですが、ざっくり言うとここで「相続税がかかるか、かからないか」に繋がってきます。ご自身のケースに一度当てはめて考えてみても良いでしょう。
基礎控除額を上回った分に相続税が発生します。その割合については最低でも10%~最高で55%までになります。大きなお金になる事は間違いないので、相続する側も頭の片隅に入れておきたいですね。
ケース3:お墓を誰が守っていくのか?について揉めてしまった
相続でもめる事はなくてもまだ油断できません。故人の入るお墓の手配やその後に続くお墓参りなどの行事を誰が行うのかで揉めるケースもあります。
もちろん家族や親族で協力し合うに越したことはありません。しかし今の状況と10年後20年後が同じ状況とは限りません。例えば転勤などでやむを得ず地元を離れてしまった場合、すぐに駆け付けて行動する事は難しいでしょう。
こうなると他の誰かが替わって行動を起こさねばなりません。替わりがいない場合、悪いケースとして「無縁墓」ができてしまいます。現在、核家族化の影響や家庭の事情で墓守の不在による無縁墓が増えている傾向にあるので気をつけてほしいです。
※関連記事はこちら
墓じまいやお墓の引越し(改葬・移転)が沖縄でも増えている?
ケース4:親族間のトラブルが発生、心無い誹謗中傷にあってしまった
相続はお金に関わる事ですので、冷静になれず感情をむき出しにして話す方もいます。シビアな問題だからこそのケースだと思います。
もちろん人が人を攻撃するような事が許されるわけがありません。どんな理由であれそのような行為は度が過ぎれば訴えられる可能性があります。
見知らぬ他人からの攻撃の場合は、躊躇なく警察への通報や、法的手段による対処をとる事でしょう。しかし、これが家族、親族などの身内の場合はどうでしょう?どんな状況であれ身内を訴える事や警察に介入してもらう事は避けてしまいがちです。
身体的な暴力は当然ですが、「相続を放棄しろ」と主張し嫌がらせ行為を行い、相続人に対し健全な日常を妨げる行為は決して許されません。トラブルに巻き込まれそうになった時こそ毅然とした態度で、勇気をもって対処していきましょう。
相続の問題はなるべく事前に回避しよう
弁護士や司法書士には相続に関する相談件数は年々増加の傾向にあります。一度問題が発生すると、大切な家族を失った遺族にかかる精神的なダメージは計り知れません。
そうならないためにも、事前の対処は必要だと言えます。具体的にあげると
- 終活を始める
- 家族としっかり話し合い、意思の疎通を図る
- 必要であれば改葬や墓じまいの選択肢も…
- どうしても解決に至らなければ第三者の意見や専門家に相談する
上記の対処を全くせずに、いざ問題に向き合ってしまうと話がこじれてしまったり、有耶無耶になってしまったりと誰にとっても良いカタチにならないケースが多くあります。先ほども記したように相続トラブルは増加傾向にあり、そこには相談に来ていないだけで揉めてしまっているケースも多くある事でしょう。
ご自身やご家族の負担を少しでも軽減させたいとお考えでしたら試してみても良いのではないでしょうか?
みくにに問い合わせしてくださったお客様の中にも、相続に関する悩みを抱えていらっしゃる方はいます。「こんな事、周りに相談が出来なくて…」と思い悩んでしまい、重い口を開けるように話し出す方がほとんどでしょう。プライバシーな事ですので信頼を置いていても慎重になってしまうのは当たり前のことです。
お墓の専門家のみくにでは弁護士、司法書士、行政書士、会計士、税理士、宅地建物取引士などその道のエキスパートの方がお客様のお悩み事に向き合えるよう、良きアドバイスができるサポート体制を整えております。(みくにホームページにて紹介しております)
墓じまいのご相談承ります
お墓を生業とする私ども「みくに」では改装や墓じまいについてのご相談も承っております。何かご不明な点があればお気軽にご相談ください。ご家族の大切な思いと大きな決断のお手伝いをさせて頂ければ幸いに思います。
まとめ
これまで書かせて頂いた記事の大きな意味として「人に相談しづらいお墓の問題を一人で抱えないでほしい」という思いがあります。この記事を見たことで終活の事を考えてみたり、自身のお墓の事や、家族に対しての思いなどを話すきっかけになれば良いと考えています。
人に話すことに気がひけてしまう事でも、この記事を通して理解や共感、解決への糸口を見つけて頂けたら幸いです。これからもお墓に関する事や、終活に関する事などを皆様に分かりやすく記事にしていきたいと思っております。