墓地(お墓を建てる土地)が決まったら次にどんなお墓を建てるのか考えましょう。今回はお墓に使用されている材料とデザインについてお話ししたいと思います。
材料について
お墓に使用されている材料でスタンダードなのがコンクリート、御影石になります。その他にも大理石や琉球石灰岩(トラバーチン)があります。以上4つが主に使用されております。それでは4つの材料の比較をしてみましょう。
①コンクリート※沖縄県内の個人墓はコンクリート造りのお墓が最も多いです。
〈長所〉どんな場所でも造る事が出来ます。クレーンなどの大きな重機を使用しないのでその分作業スペースが少なくて済みます。
〈短所〉ある程度の年数が経過すると劣化します。沖縄独特の塩害の影響を受けやすくはがれやひび割れが生じると補修や改築を要します。
②御影石※霊園墓地は基本、御影石を使用しています。
〈長所〉コスト面、景観、施工のしやすさそして耐久性に優れています。
〈短所〉石の運搬をする際に重機が必要。石の運搬が困難、もしくは施工用の機械が場所をとってしまうのでスペースの確保が必要になります。
③大理石※貼り石として利用される事が多いです。
〈長所〉なんといっても高級感が桁違いです。天然の大理石は光沢もあり、手触りも滑らかです。人口大理石など似た質感に近付けた材料もある。
〈短所〉金額の面でコストがかかりすぎます。天然の大理石は非常に高価で実際に建立に伴って貼り石として使用した場合でも安価では済みません。
④琉球石灰岩(トラバーチン)※沖縄本島中南部で産出される石灰岩です。
〈長所〉海に囲まれた沖縄ならではの石材でまれに貝殻が含まれることもあります。固く、
磨けば光る味のある石です。
〈短所〉吸水性が高くしっかり表面の処理をしないと苔が生えてしまい見た目に影響が出てしまいます。また輸入品に比べコスト面で劣ります。
現在お墓に使用する材料で多く使われているのはコンクリートですが、例えば墓石に御影石を使用する方も多いようです。これは御影石の特徴でもある見栄えの良さや耐久性などが好まれているからです。
子や孫、代々続くお墓だからこそこだわりを持って残していこうという気持ちの表れでもあります。
デザインについて
現代の個人墓においては多種多用なお墓が造られています。故人の好きだったものや墓石に名前ではなくメッセージや好きな言葉などを彫刻したりと様々です。もちろんこれまで同様のお墓を建立される方も多いです。
それではお墓のデザインについて種類別で説明していきましょう。
破風墓
沖縄ではよく見られますが本土の方にはない独特の型です。が特徴的なのは家屋のような三角屋根になっている事です。またその軒の先に曲線を連ねた形状のむくりが付いています。(むくりは唐破風とも言われています。)
ベースは変えずにアレンジをする業者もいるので好みに近付けられます。
亀甲墓
こちらも沖縄ならではのお墓の型でお墓の屋根部分が亀の甲羅のようになっているのが特徴です。大型のお墓が多く納骨室だけでも6~8畳ほどあります。その為広い土地と多くの材料を使用するのでコストがかかります。
大和墓
四角い形の石が3段ほど積み上げられており上段に墓標があります。
お骨の収め方が沖縄とは違い、骨壺を使わずサラシに巻いて納めるかお骨の一部を小さな骨壺に収める為、納骨室がなくコンパクトなお墓になっています。最近では沖縄の霊園でも見られます。
洋墓
デザインにこだわった西洋風なお墓の事を洋墓と呼んでいます。キリスト教関係の方に好まれます。大規模なお墓ではなく、コンパクトで墓標の代わりに十字架などが設けられており、聖書の一文などを彫刻する方も居ます。
オリジナル墓
個性を最大限に出せるお墓のタイプです。
固定観念にとらわれず自由な発想で建立が出来、好きな物やペットなどの形にする方も居ます。
最後に
デザインや材料について記載しておりますが、お墓を建てる前に決めておかないといけないことが沢山あります。まだお墓を建てる予定が決まっていない方は、お墓を建てる時に気を付けたいことをご確認ください。