火葬のみ行う「直葬」、平均費用はどのくらい? 全国1万人の“喪主経験者”に聞く「葬儀費用」のリアルかる?

火葬のみ行う「直葬」、平均費用はどのくらい? 

全国1万人の“喪主経験者”に聞く「葬儀費用」のリアル

核家族化や高齢化、そして近年のコロナ禍の影響を受け、

「葬儀」の在り方は変化し続けています。

実際に葬儀を行う際には、どのくらいの費用が必要なのかも気になるところです。そんな葬儀費用に関する調査結果が、ウェブ集客型葬祭サービスを提供する「小さなお葬式」を運営するユニクエスト(大阪市西区)から発表されました。

 

直葬の平均葬儀費用は「35万5110円」

調査は2022年2月から5月、ウェブ上で実施。まず、「日本に住む40代以上」の34万2897人を対象に事前調査を行い、そのうち「過去1年以内に喪主経験がある人」に本調査を実施し、1万1162人から有効回答を得たものです。

なお、年代分布は40代が22.49%、50代が36.04%、60代以上が41.47%となります。

 「過去1年以内に執り行った葬儀の形式」について聞いたところ、「家族葬」を選択した人が最も多い65.5%でした。

次いで、「一般葬」が19.5%、「直葬」が13.3%と続く結果となっています。

このうち「直葬」は、通夜や告別式といった儀式を行わず、火葬のみを行う形式のものです。そのため、家族葬や一般葬と比較して、費用をはじめ、準備の手間や時間を抑えることができます。

では実際、直葬を執り行う際の費用はどのくらいなのでしょうか。

 調査の結果、直葬の平均葬儀費用は35万5110円でした。

内訳は、「葬儀そのものにかかった費用」が23万7779円、「飲食にかかった費用」が3万9205円、「お布施や宗教者手配にかかった費用」が7万8127円となっています。

「葬儀そのものの費用」について聞くと、「40万円未満」が全体の86.8%を占めており、そのうち「20万円以上25万円未満」(19.7%)が最も多い結果となりました。

一般葬や家族葬と比較すると、直葬は唯一式を執り行わないため、最も費用を抑えられることが分かります。

ただし、「10万円未満」と回答した人が5.2%と少数であることから、直葬でも基本的には10万円以上必要になることが多いようです。

「飲食にかかった費用」では、全体の81.3%が「10万円未満」で用意しており、その中でも「1万円以上2万円未満」が最多でした。

次いで、「1万円未満」が16.6%となっています。基本的に、直葬に参列するのは近い関係の親族だけのため、飲食費用も人数に応じて少なくなる傾向がうかがえます。

 また、「お布施・宗教者手配費用」については「15万円未満」が86.6%を占め、その中でも「5万円以上10万円未満」(31.4%)が最も多い結果に。

次いで、「3万円未満」が23.0%でした。

直葬は通夜や告別式の読経の必要がなく、火葬場での読経や戒名授与のみであることが多いと考えられるため、家族葬や一般葬と比べてお布施が比較的少額になる傾向のようです。

 なお、地域別に見た直葬の平均葬儀費用は、「北海道・東北地方…36万952円」「関東地方…36万5231円」「中部地方…36万6453円」「近畿地方…34万7302円」「中国・四国地方…34万5809円」「九州地方…31万8799円」となっています。

 調査結果を受けて、同社は「約2年半のコロナ禍を経て、社会全体が時勢や情勢の変化に対応しながらも、大切な人を見送る気持ちは変わっていないと感じる」「葬儀費用は葬儀形式によって大きく幅があり、地域によっても差があるもの。

ご自身の希望や条件に応じた葬儀費用を事前に知っておくことで、いざというときのための準備ができるだろう」とコメントしています。

(オトナンサー編集部)

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