「オンライン葬式ってなに?」~コロナ禍でお葬式もリモートになっているという話~!

2020年の12月になっても、コロナ禍は収まりそうにありません。それどころか一日の感染者数が過去最高を記録するなど、拡大の様相すら見せています。

その影響で、お葬式のスタイルにも変化が現れているようです。人が多く集まる場所で感染リスクをどう減らすかという観点から、参列者にマスクの着用を呼びかけたり、会場でもさまざまな対策を施したりしていますが、これで100%感染が防げるわけではありません。

そんな中、ネットを使ったオンラインによるお葬式が注目されています。これはどんなものなのでしょうか。今回はオンライン葬式にスポットを当ててみます。

コロナ禍で変わりつつあるお葬式

実際、お通夜や告別式でクラスターが発生した例があります。自分の葬式でコロナ感染が発生したら、故人も悲しむでしょう。亡くなった人を悲しませるお葬式など、あっていいはずがありません。

そこで業界では現場での感染対策のみならず、お葬式の少人数化、お通夜を省いて告別式だけを行う一日葬、さらにお通夜や告別式をいっさい取りやめて火葬だけを行う直葬など、お葬式そのもののスタイルを変える取り組みを行っています。

実際、特に東京などの大都市では、遺族から一日葬や直葬の希望が葬儀社に多く寄せられているそうです。

感染対策の切り札として

お葬式については、たくさんの人が一ヵ所に密集するのも感染のリスクを高めますが、さらに遠方からの参列となると移動中も感染の怖れがあります。そこで、増えているのがオンライン葬式です。

このコラム記事では、過去にオンライン墓参りも取り上げていますが、そのスタイルをお葬式にも導入したものであり、いわばお葬式における感染対策の切り札ともいえるものです。

これなら、参列を断る必要がなくなり、さらに「故人に生前の厚誼を感謝して最後のお別れをしたいのだけれど、コロナ感染が怖くて参列できない」「電車や飛行機による長距離の移動で感染するかも知れず、参列をあきらめざるを得ない」という友人・知人にもリモートで参列してもらえるわけです。

3つ目の選択肢として

感染のリスクを冒してでも参列するか、安全を考えて取りやめるか、このふたつの選択肢しかなかったところに、リモートで参列するという新たな方法が出現したわけですが、具体的にはどのようなものか、見てみましょう。

オンライン葬式とは、簡単にいうとお葬式の様子をネットでライブ配信するものです。SkypeやZoom、LINEといった動画配信アプリを使うので、パソコン、タブレット、スマホを持っていてネットにつながる環境があればだれでも参列することができます。極端な話、海外にいる人もその場にいながら参列が可能なわけです。

故人を思う気持ちは距離を越えるか

もちろん、現場には遺族はもちろん、お坊さん、葬儀社のスタッフもいますので、故人をお送りする体制は整っています。オンライン参列者に対してはスタッフが適切な指示を出しますので、それにしたがって手を合わせたりします。

故人と参列者との物理的な距離は遠いのですが、冥福を祈る気持ちはそれを越えて天に届くことでしょう。

また、お葬式のライブ配信のみならず、お香典や香典返し、供花、供物などの手配もオンラインで済ませられるシステムを備えている葬儀社もあるそうです。加えて納骨まで一日で済ませられるプランを用意して、感染防止を徹底している葬儀社もあります。

さらに葬儀後、オンラインによる会食を行うこともできるようです。ネットを通して飲み会をするオンライン飲み会と通じる感じもします。

ほぼ一式をオンラインで行うことも可能に

オプションを付ける付けないは別としても、原理は至って簡単で、普通の告別式をライブ配信するだけです。大きく違うのは参列する人数が少なくなるという点でしょう。

したがって、費用的に普通のお葬式より高くなるとは考えにくく、通常より狭い会場が使えて、葬儀社の手間も減るとすれば、かえって安くなるかも知れません。また、葬儀社によってはライブ配信を無料で行っているところもあるそうです。

一方で、ライブ配信だけでなく、前述のお香典や香典返し、供花、供物などのクレジットカード決済、ムービーの提供、お悔やみメッセージの送信、芳名帳の記帳など、ほとんど一式をオンラインで提供する葬儀社も現れています

まとめ

ネットの普及にともなって、オンライン葬儀自体は10年ほど前から行われるようになっていましたが、コロナ禍によってその普及に拍車がかかったというのが実情のようです。したがって、コロナが終息しても基本的に普及の流れは変わらないと思われます

それによって、葬儀はますます効率化されていくわけですが、一方で故人の面前でお別れの言葉を手向けることができないもどかしさもあります。

そのあたりのバランスをどうするのか。そこが広く受け入れられるかどうかのキーポイントになるでしょう。