世代をこえて長く維持していく墓石には、業者がつけている保証やお墓を建てた後のアフターケアサービス(アフターケア)などが存在します。中には自然災害などに対しても対象としているものがあり、沖縄県など自然災害が多い地域では、事前にしっかりと保証についても注目して選ぶとより安心です。
目次
墓石に保証が必要な理由とは?
墓石の材料となる石は硬さがあり丈夫な印象ですが、その反面柔軟性に欠けるため衝撃によって欠けやヒビ割れしやすい点があげられます。土砂崩れや台風、地震などの自然災害による衝撃や、経年劣化で墓石にヒビが入ったりといったトラブルが起きることも…。
台風が多い地域、自然災害によるトラブルが不安という場合には墓石の保証が重要と言えます。
墓石は一代限りのものではなく半永久的に代々受け継がれてお墓参りをしていくため、長期的に使用できることが前提です。設置して数年で使用できないような状態になる場合は墓石自体の問題があると考えられるでしょう。
墓石は住宅と同じように管理費を支払って維持していく大切な資産の1つであり、壊れたからといって簡単に立て直せるものでもありません。地震などの自然災害は対象外とされていることが多いです。大切な墓石を守るという意味でも墓石専用の保証をつけておくことは大切な意味を持っているのです。
墓石の保証にはどういう種類があるのか
墓石に保証をつけることの必要性について紹介しました。
しかし、具体的に墓石の保証にはどのようなものが含まれているか分からないという方もいるでしょう。こちらでは種類について解説していきます。
変色やヒビ割れの保証
墓石は時間が経過するとヒビ割れていく場合があります。ヒビ割れの要因としてはいくつか考えられますが1つに原料となる石の採掘時の見えないキズがあげられます。石の表面に見えないキズがつき時間経過とともにひび割れが現れます。
北海道や東北地方の寒冷地では墓石の隙間にしみ込んだ水分が凍ることでヒビ割れが生じる場合があります。これは水が液体から個体へと変化する際に体積が増える性質により、墓石にしみ込んでいる水分が早いスピードで凍ることが原因です。
寒冷地の地域に墓石を設置する際にはヒビ割れれの保証が含まれているかを事前に確認しておくことが大切といえます。
墓石には微量の鉄分が含まれおり、その鉄分が時間経過により酸化しサビが発生することで墓石が茶色く変色することがあります。このような時間経過とともに発生する変色やヒビ割れについては墓石の保証対象になることが多いです。
地震災害による墓石の保証
墓石自体は硬さがあり丈夫ですが、衝撃によって欠けやヒビ割れが生じる場合も…。そのため地震や自然災害の衝撃で墓石が破損することがあります。
日本は地震大国といわれるほど地震が多い国です。地震でビルやマンションが傾いたり家が壊れたりとすることもありますので墓石に影響があるのも十分に考えられます。
保障の対象は、業者によって大きく異なります。地震による傾き以外にもヒビ割れ、外の柵、基礎部分も対象とされる場合があります。そのため事前に対象がどのようなものなのかを把握しておくことが大切です。
自然災害における墓石の保証が少し不安と感じる方は、オプションで地震によるアフターケアなどが追加ができるかを業者に尋ねたり、墓石の保険にプラスで加入することも検討しましょう。台風被害が大きい沖縄県や自然災害が心配な地域は、予期せぬトラブルに対してしっかりとした内容の保証をつけておくと万が一の際に安心です。
墓石業者による保証と墓石の保険の違い
業者による保証と墓石の保険は同じものと認識している方もいらっしゃいますが、業者による保証とは経年劣化や工事をしている段階で起こった破損、損害に対して対応しているものです。保証やアフターサービス、アフターケアとして記載されていることが多く、台風や地震、土砂崩れなどの天災は対象外としていることも多いです。
一方保険は業者が対象とする範囲で補いきれない部分をカバーするためのものであるため、予期せぬ自然災害による損害や破損などの再建にかかる費用を保険で補償してくれるというものです。自然災害は予測できない部分でありますが、自然災害が多い日本ではこうしたものが対象となっているかは墓石選びでは重視したい点といえます。
台風や地震などの自然災害における被害が多い地域では業者でもオプションで自然災害に対しての保証をプラスでつけることが可能な場合もあります。そのため、業者のオプションを含めたものを確認したうえで、不十分と感じる部分を保険でまかなうことで万が一のトラブルにも落ち着いて対処することが可能です。
墓石業者が行う保証について確認しておくべきこと
墓石業者が行う保証については長期間にわたり損傷や破損を対象としてくれるため、維持する際にも安心です。ここでは墓石の保証について注目しておきたい点について紹介するので参考にしてみてください。
墓石の保証期間
業者の保証には期間が設けられていることがほとんど、対象期間がどのくらいであるのかについても事前に確認しておくことがたいせつです。多くの業者では対象期間を5年間としていますが、中には3年間と短い場合や20年間などと長期間にわたり保証をしてくれるような業者もあるため対象期間もさまざま。保証の内容と合わせてしっかりと対象期間についても注目しておくことが大切です。
保証期間が長くなるほど経済的負担も減らすことができるため、保証期間5年間を目安としていくつかの業者を検討するといいでしょう。
墓石の保証を証明する書類の発行
墓石のアフターケアを受ける際には、証明できる保証書を必ず発行してもらいましょう。事前に発行できるのかどうかを確認しておくことで、後から保証書の発行がされなかったといったトラブルを回避することができます。
ほとんどの業者では保証やアフターフォローの内容を記した保証書を発行していますが、中にはこうした書類の発行をしていない業者も存在します。
保証の内容が充実していても、口頭の説明だけでは対処してもらえない場合があります。こうしたトラブルを避けるためにも、墓石の保証を証明した書類の発行は必ずしてもらうことが大切です。
業者で悩んでいるなら保証書の発行の可否を合わせて問い合わせておくと安心です。また長年その地で営業しているような業者であれば信頼できる場合が多いため、こうしたお店を中心に検討していくのも一つの手段といえます。
中国産や海外産の石材を墓石として使用する場合には、保証をつけることができないという場合もあるため注意が必要です。対象となる石材であるかはしっかりと確認すると後にトラブル発生を回避できます。
保証の適用条件を確認する
墓石の保証を確認する際には保証内容・期間と一緒に、適用条件についても確認しておきたい項目です。充実した保証内容であっても適用条件が厳しい場合にはいざという時に、適応できないといったことにもなりかねません。保証対象となる範囲、またどのようなことが免責事項となるのかは、事前にしっかりと確認しておくことが重要です。
ほとんどの場合、お墓を建てて間もない期間に墓石が傾く、墓石を設置する施工時に墓石を傷つけてしまったなどが対象となるものとしてあげられます。反対に対象外となる事項としては、お墓の所有者による過失によるもの、地震などの自然災害による損傷が適用外となることが多いです。沖縄など台風の被害や地震の多い地域にお墓をたてる際には、注意が必要です。
業者の中では自然災害に対してもアフターケアを実施していることもあるため、適応条件はしっかりと確認しておくことが大切です。
保証に料金がかかるのかどうか
業者を選ぶ際には保証を受ける際に料金がかかるのか、またどのくらい料金が加算されるのかも確認しておくと比較・検討しやすくなりおすすめです。
業者では保証料を含めた金額を見積もりとして発行していたり、無料でアフターケアをつけていることがほとんど。ですが業者の中にはアフターケアをオプションとしている場合もあるので注意が必要です。
見積書を発行してもらった際に保証料が含まれているのかや料金がいくらになるのかについても合わせて確認しておくと安心です。アフターケアがオプションとなる際には、保証料金と合わせて内容についても確認しておくと、いくつかの業者との比較がしやすいです。
まとめ
お墓は建てた後も世代をこえて何年も維持していく大切な存在。綺麗な状態の墓石を長期間維持するためにも保証は事前にしっかりと確認したうえで購入しておきましょう。
業者や墓石を選ぶ際には、業者がどのような保証を付けているのかにも注目して選ぶことで万が一のトラブルにも安心して対処することができるようになります。