遺品整理では亡くなった人の持ち物を片付けて処分や清掃をする、ご供養のひとつです。
遺族だけで行うこともありますが核家族化もあって住まいが離れていたりすると、この遺品整理のために業者にお願いするケースもあります。
亡くなった方のご冥福を祈るためにも、遺品整理は荷物の片付けだけにとどまらないものです。
残された家族や親族のあいだで無理のない遺品整理をして、気持ちも整理するために知っておきたい遺品整理にまつわる準備や、沖縄県では幾らかかるのかの費用と相場について紹介します。
目次
遺品整理の準備と業者に依頼するときの相場について
家族や親族が亡くなったとき、遺品の整理をする必要があります。亡くなった方が今まで使用してきた生活品のうちから形見分けを行って手紙や住所録・預金通帳などを残したあと、その他の家電や家具・図書などは葬儀を済ませたら遺品整理をします。
遺品整理を業者に頼む場合がありますが業者に依頼する前に、故人の遺したもののなかには衣類や本の間に紙幣や切手を忍ばせているケースもあるため、ある程度遺品の分別は家族と親戚で行ったほうがいいです。
遺族のあいだで形見分けや貴重品の分別が済んだら、引き取り手のないものは遺品整理業者にお願いしますが、そのときにかかる費用について説明します。
複数業者に見積もってもらう
沖縄県は47都道府県のうち高齢者の人口比率は47番目と、とても高齢者の少ない県です。そのため、遺品整理を考える人の少ない地域でもあります。沖縄県内で遺品整理ができる業者も限られているので比較のしやすさもあります。
しかし遺品整理をお願いする際は、いくつかの業者に見積を依頼して料金を比べてから依頼するのをおすすめします。
というのは遺品整理には特に決まった価格はなく、サービスの内容も業者ごとに違っています。見積もりをしてもらったとき価格やサービス内容が明瞭で、あとから追加の料金が出ないように丁寧に説明してくれる遺品整理業者のほうが安心です。
買い取り業者も利用する
沖縄県で遺品整理をする、おおよその相場は1DKで6万円程度・3LDKで20万円ほどです。
業者が遺品整理をする価格は、住居の面積と遺品の量で決まります。そのため故人の住居に広さがあっても処分する遺品の量が少なければ、遺品整理にかかる費用は抑えられます。
照明器具や冷蔵庫・洗濯機などをリサイクルショップで買い取ってもらったり衣類や図書は施設に寄贈したりすれば、そのぶん遺品を減らせるので遺品整理の費用を安くできます。
時計や壺・食器なども価値のある場合もあるので、積極的に買い取ってもらったほうが安くつきます。遺品整理業者で買い取ってもらうこともできますが、買い取り業者に問い合わせて無料で見積もってもらえるようなら利用したほうがお得です。
遺品整理士資格のある業者を選ぶ
遺品整理の業者を選ぶ際に価格も重要ですが、一般社団法人遺品整理士認定協会では遺品整理士と呼ばれる資格がとれます。
この遺品整理士は民間資格ではありますが親族ではどうにもならない事態でも、専門知識や技術にのっとって遺品の整理に対応してくれます。
遺品整理でありがちなトラブルは必要なものまで処分されてしまったり、遺品として適切に処分せず山や川などに不法投棄されてしまうことです。遺品整理の資格やノウハウの無い業者を選んでしまうと価格が相場より高すぎたり、安くても不法投棄されて後から遺族に処分代を請求される恐れがあります。
さらに遺品整理では亡くなった人のプライベートな品物を取り扱うため、遺族の方にとってもデリケートな作業です。
遺品整理の業者を選ぶときには名刺や見積書に連絡先が記載されているかを確認して、遺品整理士の資格を持った人が対応してくれる業者を選ぶと安心できます。
時間に余裕をもって業者に依頼する
亡くなった人の住まいが遠くだったり施設や賃貸などで立ち会える日にちが決まっていると、遺品整理にかかる人数も多く必要になります。遺品整理の人手が多くかかると、それで費用も上がります。
そこで遺品整理の出費を抑えたい場合は、急がなくても済むように余裕をもって準備したいです。
遺品整理のために業者に訪問して見積もってもらったり、遺品の仕分けや搬出には時間もかかります。遺品の仕分けや搬出にかかる時間は1DKなら3時間程度、3LDKなら半日ほどですが丁寧に遺品を扱ってもらうためにも、時間的に余裕をもって遺品整理をお願いするべきです。
また遺品整理する場所の道幅が狭かったりマンションなどでエレベーターが利用できないとなると、やはり人手が多く必要になるため搬出の費用がかさみます。あらかじめ余裕のある依頼をしておけば追加で請求されることはないので、実際に遺品整理をしてもらう場所を見てもらってから見積もりをしてもらうか土地勘のある業者のほうが安心です。
支払い方法を確認しておく
遺品整理を業者にお願いして作業してもらった場合、遺品の整理がすべて済んだあと立ち会って支払いします。
遺品整理代金の支払いは業者によって違っていて、銀行振込であったりクレジットカードや現金で支払うケースもあります。遺品整理は状況によって金額も大きくなるので「たくさんお金を持ち歩きたくない」という希望があれば、遺品整理業者に問い合わせたときに支払い方法についても確認しておくのがいいです。
遺品整理の当日に「どうしても現金で支払って欲しい」という業者は危険です。見積もりの時点で業者の担当者とよく話し合って、ご遺族の事情を考えて価格や支払いの希望に添ってくれる業者のほうが安心です。
遺品整理はご供養の一部なので、できるだけ多くの業者に見積もりをしてもらって地域やネットで評判の良いところを選びたいものです。
遺品整理の相場以外に気をつけることは?沖縄県での事情
沖縄県は高齢者が少ないこともあって、遺品整理士の資格を持った業者は少ないです。そのため見積もりの金額だけでなく、資格があるか・サービスが適切かを見極めてからお願いするほうが安全です。
ほかに、家族と離れて沖縄に住んでいる方が亡くなるケースもあります。沖縄県でも那覇市や沖縄市でなく島で暮らしていると、亡くなったことに気付いてから現地へ行った場合はご遺体が腐敗しています。
そうなると特殊清掃や脱臭の必要も出てくるため、遺品整理とともに清掃も必要です。
遺品整理の相場にあわせてオプションを選ぶ
遺品整理の業者では、オプションサービスで特殊清掃や脱臭を行ってもらえます。見積もりの際に離れて暮らしていることを伝えれば、孤独死の現場を目の当たりにしないで済むように配慮してくれる業者もあります。
離れて暮らしている家族が亡くなった場合は、状況に応じて電話で確認しながら対応してくれる業者を選ぶのも大切です。
遺品整理業者なのにリフォームなど必要のないサービスを押し付けてくる業者は避けたほうがいいです。特殊清掃をお願いしたときに余計なオプションを勧められたり価格がハッキリしない業者は断るように気をつけたいです。
遺品整理の特殊清掃にかかる相場
特殊清掃では、血液などを清掃して室内の殺虫や除菌・消臭をします。
沖縄県では特殊清掃の費用は3~10万円と幅がありますから、状況や予算にあわせてシッカリ見積もりを出してもらうのをおすすめします。
亡くなってから発見までに時間が経っていると1日では遺品整理が終わらないこともあり、特殊清掃の料金も違っています。適切に対応してくれて、特殊清掃の資格を持った業者を選びたいものです。
遺品整理の注意点とお焚き上げの相場
遺品は貴重品以外は全てゴミというわけではなく、手紙やメモ・写真などもあります。そういったものには故人の想いが詰まっているため、むやみに捨ててしまうのも偲びないものです。
遺品整理を業者にお願いするときに、どういったものを残すかを事前に決めて業者へリストにして伝えておくと作業もスムーズでトラブルの心配もなくなります。
手紙やメモ・写真のほかに故人が大切にしていた人形などがあれば、お焚き上げをする必要もあります。沖縄県でのお焚き上げの相場は、およそ1万円です。
お焚き上げでは、亡くなった方が生前大事にしていたものを供養します。ほかに葬儀で使用した弔電や灯篭なども供養してもらえます。遺品整理業者のなかには、宅配便で供養してほしい品物を送ってお焚き上げをしてくれるサービスを行っているところもあります。
アルバムや日記・手帳などゴミにするのには心が痛むものがあれば、お焚き上げをして故人を偲び、お別れするのに立ち会うこともできます。
遺品整理をして清々しいご供養を
沖縄では長く住んでいる人は家族揃って暮らしていますが、テレビなどの影響もあり定年を迎えてから「のんびり余生を過ごしたい」と終の住まいとして生活している人もいます。
どのようなケースで死を迎えても遺品整理は、葬儀やお墓の準備に並んで大切なご供養のひとつです。
沖縄県で遺品整理にかかる費用はケースによりけりですが、おおむね4~10万円前後で行ってくれて明瞭会計な業者があります。離れて暮らしていたり葬儀などの準備もあって家族だけで遺品整理が難しいと感じたら、遺品整理業者に無料の見積もりをお願いしてみて納得できる価格と支払い方法で利用するのもご供養のうちです。
遺品整理を業者に依頼するなら、トラブルの無いように事前に残して欲しいものと処分したいものを書き出してリストを作っておくと作業もスムーズにはかどります。貴重品などの心配があれば、遺品整理を業者と立ち会いのもとで進めれば丁寧に作業してもらえます。
また家電などで使えるものがあれば処分せず、リサイクルの買い取りを利用するなどで元がとれることもあります。
ご供養のひとつとして遺品整理をすれば、清々しく亡くなった方を送り出せるはずです。