誰にも聞けない習慣シリーズ・「沖縄のウチカビってなに?」

テーマ・「沖縄のウチカビってなに?」①

みくにの会社のもコロナウィルスの影響でHP(ホームページ)24時間の受付サービスでお墓に関するお問い合わせや、ご質問が毎日のようにあります。

そのご質問の中からよくあるご質問にお答えさせて頂きます。

質問①⇒沖縄のウチカビって何ですか

★沖縄において毎年、年が明けるとジュウルクニチ、3月に入ると春のお彼岸、4月はシーミー(清明祭)と、上半期は、お墓参りのイベントがいろいろあります。

その際、ウチカビを燃やすことがあります。

ウチカビがあの世のお金であることはウチナーンチュの間ではよく知られています。

県外から移住した方々や初めて見た人が、不思議そうな顔をして「ウチカビこれ何ですか?」と聞かれることがあります。

硬貨の柄が打ちつけれた紙

近年は沖縄の若者でもウチカビを知らない、見たこともないという人もいるようです。

ウチカビって知ってる?」と聞くと、「おうちにできるカビですか」などと、かみ合わない会話になったりします。

「あの世のお金だよ」というと「へぇ~」と理解不能な顔をされることもあります。

実物を見せると「これがお金? トイレットペーパーより安っぽいね」などとバチ当たりなことをいわれることもあります。

ウチカビは、ペラペラの紙幣で、手ざわりはザラザラ

妙に黄色っぽい色をしています。たしかに、お金というにはあまりに安っぽいですが、考えてみれば燃やすためのものだからそれでいいのでしょう。

ただ、表面にはちゃんと硬貨の柄が打ちつけられていて、だから「打ち紙」なのかもしれません。ただし、硬貨のウチカビというものは見たことがありません。

質問②⇒ウチカビの習慣について教えて下さい。

中国から入ってきた習慣

沖縄ではウチカビは、方言で「紙銭(カビジン)」ともいいます。

中国や台湾にもあり、起源は中国だとされています。

冥銭とも呼ばれますが、まさに冥土の銭というわけです。

中国では、昔からウチカビに類するあの世のお金を焼く風習があったそうです。

ウチカビの中国から琉球(沖縄)への伝播の歴史には諸説がります。

質問③⇒ウチカビの歴史について教えて下さい。

その中でもそれを14世紀末から約300年に渡って福建省などから移住してきた久米三十六姓と呼ばれる人たちが、沖縄に持ち込んだものという定説があります。

沖縄で一般化したのは明治に入ってから600年も前に入ってきたというわりに、沖縄で一般的に使われるようになったのは、実は明治に入ってから

まだ歴史は浅く、150年前からの習慣になったようです。

それは、琉球王国時代にはウチカビを燃やす習慣を士族階級のみが有していたからだと思われます。

今はお店で売っていますが、昔は紙を買ってきて硬貨を当て、上からゴンゴン叩いて模様を打ち出して作っていたといいます。

その仕事は、主に子どもたちの担当だったようです。

あの世のお金を子どもたちが一生懸命作る姿を思い浮かべると、沖縄らしいなぁと思います。

今日の学びのまとめ

中国を発祥とするウチカビを燃やす習慣は、故人があの世でお金に困らないようにするために作られたようです。

中国でも沖縄の先輩方がご先祖様を思う心の現れがウチカビとして習慣になりました。

  • エンドオブライフYoutube
  • 沖縄就活案内所Youtube