テーマ・~ハロウィーンと沖縄のお盆の類似点についての~
今年はコロナ禍の影響もあり、渋谷の人出も激減しそうといわれるなど、平年の大騒ぎは影をひそめています。
しかし、私を含めて大多数に人々は、実際は、ハロウィーンがどんな行事なのか、その起源を含めてほとんど知りません。
この機会にと思って調べてみると、意外なことがわかり判明しました。
しかも沖縄の伝統行事とも共通するような部分も発見できました。
※ハロウィーンと沖縄のお盆の起源の類似点ついて紹介します。
目次
ハロウィーンのケルト人の祭が発祥
ハロウィーンは、ケルト人の祭を起源としています。
ケルト人は中央アジアを発祥とする民族で、中央ヨーロッパに広がり、さらに現在のイギリスやスコットランド、アイルランドなどの島にも勢力を拡大しました。
古代ケルト人は文字を持たなかったため、文学や音楽は口づてに伝えられました。
それでも豊かな文化を持っており、たとえば日本でもおなじみの曲「蛍の光」はもともとケルト音楽が発祥です。
本来キリスト教とは関係ない
一番の最も重要な事は、点は、キリスト教と全く関係ないことです。
古代ケルト人の祭であったハロウィーンは、キリスト教にとっては異教徒の行事であるため、カトリック教会・プロテスタント・聖公会・ルーテル教会・正教会・東方諸教会など、ほとんどの宗派はキリスト教の祭ではないとしています。
それどころか、ほとんど無視している、あるいは否定している国もあります。
たとえば、カトリック信者が多いラテン諸国、イタリア、スペイン、ポルトガル、フランス、さらに中南米のコスタリカ、ニカラグア、ブラジル、ペルー、アルゼンチンなどの国々はハロウィーンに関心を持っておらず、その存在を無視しています。いわゆる東方教会系の地域、東欧なども同様です。
ロシアでは教育省が「ハロウィーンは子どもに害がある」として、無視どころか禁止しかねない姿勢すら見せています。
イギリスやその植民地だった地域で行われています。
どんな国々でハロウィーン行事が行われているかというと、もともと盛んだったアイルランド、イギリスあたり。
もともとイギリスの植民地だったアメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどです。
特にハロウィーンを現在のスタイルにまで育てたアメリカは、もっとも盛んな国といっていいでしょう。
他にはドイツ、フィリピンなどでも行われています。
ハロウィーンはお盆行事
ハロウィーンが本来どんな性格を持つかというと、ずばりお盆です。
ケルトでは11月1日が1年のはじまりの日、つまり元旦とされており、したがって10月31日は大晦日となります。
伝承によると、この日の夜には先祖の霊が家族に会うためあの世から戻ってくるとされます。
沖縄のお盆の風習と似ています。
しかし、先祖の霊とともに悪霊もやってきて作物を荒らすなどの悪さをしたり、ひどいのになると子どもをさらっていくこともあるといいます。
沖縄には、お盆に海に入ると悪霊が足を引っ張ってあの世に連れていくという話がありますが、これと似たようなものですね。
悪霊を追い払うための仮装
先祖の霊といっしょにこの世に戻ってきた悪霊は、このような悪さをするので、人間も負けずに仮装し、悪霊を脅かして追っ払います。
映画などで、悪魔、ゾンビ、死神、おばけ、ドラキュラ、フランケンシュタイン、骸骨など、恐ろしい姿に仮装します。
仮装する本来の目的は⇒それは魔除け・悪霊を怖がらせるためなのです。
近年は、悪霊を追っ払うというよりも、コスプレパーティをして楽しむ若者が増えています。
必ずしも恐ろしいコスチュームではなく、カーネル・サンダースや相撲取りといったキャラクター、さらにはホットドッグや野菜など、悪霊がビビるどころか笑ってしまいそうな格好をするケースも増えています。
カブだったのがアメリカでカボチャに変化
ハロウィーンといえば、真っ先に頭に浮かぶのがカボチャです。
くりぬいたカボチャの中に火を入れたものをジャック・オー・ランタンといい、これで悪霊を追い払うといいます。
最初は、カブを使っていたそうですが、何故かハロウィーンがアメリカに伝わってからカボチャに変化しました。
まとめ
ハロウィーンは、アメリカに伝わって広がってからは、宗教的な色合いをほとんどなくしました。
仮装した子どもが「トリック・オア・トリート(お菓子をくれなきゃ、いたずらしちゃうぞ!)」といいながら家々をまわるのも、アメリカで広がった風習のようです。