墓じまいやお墓の引越し(改葬・移転)が沖縄でも増えている?

墓じまい
近年増えつつあるお墓の引っ越し(改葬)、墓じまい。沖縄県内に在住している方は代々親戚と一緒にお墓を守り続けている方が多くいます。例えば本島南部に住んでいるが、お墓は中部にあり、年1回清明祭(シーミー)際に親戚一同集まって墓掃除をしたり、ご先祖様に近況報告や感謝を伝えお供えするという方が一般的です。

自分の今住んでいる地域にお墓を所有している方もいますが、沖縄県内であれば自宅や親戚宅の近辺でなく、車で30分~1時間の距離にお墓を所有している方も多くいます。そこは「車社会」と言われている沖縄ならではの事情でしょう。

しかし、昨今の景気や家庭の事情でやむを得ずお墓から足が遠のいている方も中にはいます。墓守を続けている方がいつまでも若いわけではありません。だからと言って子世代や孫世代は遠方に行ってしまっているなど、お墓を守っていけない事情はその家庭によって様々です。

いつ自分の生活スタイルが一変し、今まで当たり前に行えていたお墓参りも安易に行けなくなるかもしれません。そうなった場合に何をどう対処すべきか?墓じまいに関係する事柄やそうなる前の対策ついて書いていきます。

増えつつある無縁墓とは?

家族でお参り
現在、日本全国のみならず沖縄県内でも問題になっている「無縁墓」。

近年増えている核家族化がその増加の要因の一つになっているのも事実です。戦後と今では家族の形態も大きく変わり、お墓に関しては沖縄特有の「門中墓」が大きく減少。核家族化の余波から「家族墓」が主流になりつつあります。

清明祭のシーズンを迎えると草刈りなどのお墓の手入れを行い、きれいになったお墓で親族が集まります。しかし、手入れが長い事されておらず荒れ果てており、老朽化も進んでいるようなお墓を目にする事があります。

近年は高齢者の単身世帯が増えています。その深刻な問題とリンクするように無縁墓も増加傾向にあるのが残念な事実です。無縁墓の問題の解消には事前に親族との相談を得て改葬もしくは墓じまいの決断をするのも一つの方です。

墓じまいや改葬が増えている理由

近年テレビコマーシャルなどでも大々的に宣伝されている「改葬」「墓じまい」のキーワード。良く聞くようになりましたが、その背景についてはじめに紹介したいと思います。

墓守の高齢化

高齢化
「改葬」「墓じまい」をする多くの理由は高齢化にあります。同じ沖縄県内でも車での移動が必要な距離にお墓を構えていると、足を運ぶには負担が大きくなります。連れて行ってくれる親族が近隣にいる場合でも高齢化に伴って墓参りが難しくなってくることがあります。

また先祖代々守り続けてきたお墓の立地が良くないといった理由もあります。お墓にたどり着くまでの道が整備されておらず悪路のままであったりすると、足の不自由なお年寄りや小さな子供は足を運ぶのが難しいのです。

ご自分で整備する方もいらっしゃいますが、階段や手すりを付けたり道を舗装したりとそれなりに大きな労力を要します。業者に頼むにも予算がかかってしまい費用の捻出が難しい方はそこで断念してしまう方が多いです。

アドバイス
時間を重ねていけばいくほど、お墓の劣化も進みます。そこに足を運ぶ人も年をとります。今は立地に少しの不便さを感じる程度でもここから先5年10年経った時にどうなるのか、先を見据えた考慮をしなければならない状況に陥っている方が増えているのです。

転居などのやむを得ない事情

転居
沖縄県内での転居であれば、車などの交通手段を持ち合わせていれば特に大きな問題は生じません。しかし問題は県外へのお引越しや転勤などによるやむを得ない事情の転居です。お墓自体は沖縄県内にあって所有者は離島や県外に居住、もしくは海外に永住予定というケースも少なくありません。

場合によっては長期間もしくは永久的に誰もお参りに来れない事態になります。心が痛む事態ではありますが、生活のために転居している訳なので仕方がありません。そういった状況が重なってしまったときに親族と相談のうえ、墓じまいを選択されるケースがあります。

墓守の不在

アクシデント
お墓を代々守っていく方はそれなりの覚悟をもって望んでいる事だと思います。もちろんお墓を守っていくと決心していても一人ですべてできるわけではなく、ご家族や親族の理解や信頼など協力なくしてはお墓を守り続けていくことはできません。

しかし、人の人生においてアクシデントはつきものです。

お墓を守る方やその家族に不測の事態が起きた場合に果たしてお墓をみていくことが出来るのでしょうか?ご自身やご家族の病気などを理由にお墓から足が遠のく方も少なくありません。

また、現代の核家族化が一因となるケースもあります。

昔と今とでは、生活スタイルが違っているうえに、「お墓を守る」ことの意味が少しずつ変化している傾向にあります。時代に順応した生活スタイルを維持するために変化が求められる事もあるのです。

お墓を持たない選択

納骨堂
上記では、代々守ってきたお墓が変化していく様子を記載させて頂きましたが、最近では、お墓自体の墓じまいをし、あえてお墓を持たない選択を選ぶ方増えています。

お墓を持たない選択とは、市営や県営、もしくはお寺にお骨を預け永代供養してもらうかたちがほとんどです。最近ではお墓の業者がそれらを請け負う事もあります。永大供養とは言っても、預けっぱなしではなく、自分のスタイルに合わせたお参りが可能なので需要が増えつつあります。

例えばお盆の時期を早めたり、遅らせてお参りしたり、帰省の際にお参りするなど時間の面で都合がつけやすくなっています。個人の時間に合わせてお参りが出来る利便性が良いといったメリットがあります。

管理に関しては依頼する業者や機関が違いますが、予算に応じたプランが複数用意されているところがほとんどです。自分のスタイルに合わせられることもあり、お墓を持たない選択をする方が近年増えているのです。

アドバイス
上記の理由に当てはまる方、もしくはこれから自身も年をとっていくことで同じような状況になる方もいるはずです。今のうちから自身のお墓の未来について考えておくと、いざという時の対処に戸惑う事が少なくなるので選択肢の一つとして検討してみてください。

墓じまいで起こり得る問題や手続きについて

墓じまいは今まで守り続けてきたお墓に区切りをつけ、丁重に儀式を行い閉めていくものです。これまで守り続けてきた大切なお墓だからこそ慎重に決断せねばなりません。以下では墓じまいに関して予想できる問題についてお話ししていきます。

親族間の揉め事

親族間のトラブル
墓じまいのご相談で最も多い問題の一つとしてこの「親族間の揉め事」があげられます。そもそもお墓を守る上では親族間の協力は不可欠です。大きなお墓になればなるほど、負担もそれなりになるので、負担を分散していく意味で親族間の協力なくしては維持が難しくなってしまいます。

しかし、親族同士でその負担を抱えきれなくなってきた時にいよいよ、墓じまいという選択肢も出てきます。今まで親族一同守ってきたお墓なのでそれなりの思い入れが一人一人にあることでしょう。

やむを得ず墓じまいという選択をする際は、あらかじめ親族同士での話合いをしっかりしたうえで決断する事が重要です。この場合、後々の混乱を避けるために議事録の作成や、意見の相違がないかの確認書類など取っておくと良いでしょう。

後ろ向きな気持ちで話合いに望まれる親族の方もいる事でしょう。皆がきちんと納得したうえで事を進めていくことが円満解決につながります。

墓じまいを委託した業者でのやり取り

墓じまいを委託した業者
近年、需要の分だけ墓じまいを受ける業者が増えています。そこにニーズがあるかぎり当然の事です。ただ、そこに比例してトラブルも増えています。

墓じまいを請け負っている業者が寺院などと提携している場合では、墓石の撤去などにかかる料金が明朗でないケースがあり、後々になって高額な請求をされたケースが実際に発生しています。

依頼者は、「いつ」「どの作業に」「どのくらいの費用がかかったのか」など明確な情報を把握しておかなければなりません。実際に墓じまい前と後の写真をデータに残しておくのも有効な手段です。データに少しでも気になる点が見つかった時、セカンドオピニオンのようなかたちで第三者に見てもらう時に力を発揮します。

アドバイス
依頼する業者との信頼関係はもちろん大切です。「念入りに話し合ってくれる」「親身になって応対してくれる」「何を聞いても答えてくれる」そんな業者を自身の目で見て見極めていきましょう。

墓じまいはお寺さんとの良好な関係を築くのも大切

寺院
墓じまいは正しい手順を得て行うものであり、誰でも勝手に行えるものではありません。もしもあなたのお墓が檀家になっている場合は、より確実に手順を踏まえたうえで慎重に墓じまいをする必要があります。

寺院にとって重要な役割(収入源)を持つ檀家さんは大切にしたいものでもあります。墓じまいというのはそのお世話になっているお寺とも離別する事をあらわします。

長い期間お世話になっておいて無作法に墓じまいをされてしまうと、いくら檀家さんとは言え良い気持ちはしません。モラルをもって適切な対処と長い期間預かって頂けた事への感謝を忘れずに取り組みましょう。

墓じまいをする際には、墓の管理者やお寺さんに許可をとる必要があります。墓じまいの意思を伝え、「埋葬(埋蔵)許可書」を作成してもらいます。

その際に墓じまいに必要な儀式の日程なども決めて頂きます。(閉眼供養など)多くのお寺さんの場合「離檀料」と言われるお布施が必要な場合があるので覚えておきましょう。

この「離檀料」は明確な金額が決まっている訳ではありません。その為、提示された金額が思っていたよりも高く困ってしまう方も多く居ます。そのお寺さんとの付き合いが長ければ長いほど高額になっていくこともあります。

墓じまいを滞りなくスムーズに行うには、お寺さんとの良好な関係を築いておくことが大切だと言えるのです。

上記では実際にあった事例を参考に纏めました。墓じまいや改葬には行政的な手続きのほかにも様々な段階や手順を踏んでいかなくてはなりません。

アドバイス
何とも骨の折れる作業のように感じますが、これらを一括して引き受けてくれる専門業者も増えています。無理をせず信頼できる業者に託すのも一つの方法かもしれません。

みくにで、墓じまいのお手伝いを行っています。詳しくは、沖縄の墓じまいサービス-墓石の解体・行政手続きの代行-のページをご確認ください。

改葬で起こり得る問題

上記で改葬や墓じまいが近年増えている理由をご説明しました。ここでは、改葬するにあたって起こり得る問題についてお話しします。

改葬とは、老朽化したお墓を建て替える、もしくは新しく建設したお墓に前のお墓からお骨を取り出し引っ越しを行う行為です。供養をしてもらい、お引っ越しを行います。

多くはお墓業者さんに依頼する、檀家さんはごひいきのお寺さんにお願いする事でしょう。

老朽化したお墓に注意!

老朽化したお墓
お墓にも寿命があります。現在沖縄のお墓で主流となっている「コンクリート墓」で約20~30年ほどで劣化が目に見えて現れます。その他の天然石を使用しているお墓でも約40~50年ほどなのでいくら定期的なメンテナンス(修繕)を施しても限界があります。

この点は住居と似ていますね。住居用の家にメンテナンス(修繕)や建て替えがあるようにお墓にもこれらが必要になってきます。老朽化が進んでしまったお墓は亀裂や隙間が生じたり、中の鉄筋が錆びてダメになってしまったり、最悪の場合だと倒壊してしまう恐れもあり危険な状態になります。

アドバイス
古くなってしまったお墓の修繕や建て替えは素人目にみて大丈夫に見えても中ではサビによる浸食が進んでいる場合があるのでぜひ専門業者見てもらっての判断をおすすめします。

お墓のある環境に注意!野生生物に遭遇することも…

野生生物
老朽化を理由に改葬する場合気を付けて頂きたいのは、お墓の環境です。お墓というのは常に人がいるわけではないので、シダが生い茂っていたり雑草が生え放題だったりします。その環境だとあらゆる生き物が自然と生息します。危険なのが程よい湿気を好むハブなどの出現です。

墓石の老朽化が原因で起きてしまった亀裂や隙間からハブが侵入し、お墓の中に生息している事もあります。滅多に人が来ない上に程よい湿気や気温がハブが生息していくのに適した環境になってしまいます。墓を開ける際にはこれらの野生生物にも十分な注意が必要です。

お墓業者とは入念な打ち合わせをしましょう!

契約
信頼できる業者としっかりした打ち合わせを行うことで予想されるトラブルを未然に防ぐ対策ができます。改葬に際して無理のない施工スケジュールや完成後のアフターフォローなど気になる点はすぐに問い合わせして確認しながら進めていきましょう。

悲しい事ですが、「言った言わない」の水掛け論では業者側もお客様側も冷静でいられなくなります。段階を追って丁寧に話合い、納得の上で契約、施工、完成まで行きつく事が大切です。

アドバイス
お墓業者とのトラブルに関しては、お客様のご家族や施工業者の間で起こりうるお墓建立までの問題(トラブル)でまとめていますので参考にしてみてください。

思い入れがあるお墓との付き合い方

今回「墓じまいと引越し(改葬・移転)」についてお話ししましたが、自分の身に起きていないと実感し難い問題でもあります。しかし、現代における核家族化問題が進行していくと避けられなくなる問題です。

思い入れのあるお墓であればあるほど、どうしても気持ちの整理がつけにくくなってしまいます。だからこそ家族の一人一人がこの問題を受け止めじっくり考え、決断する事が英断になるのかもしれませんね。

墓じまいのご相談承ります

沖縄の墓じまいサービス-墓石の解体・行政手続きの代行-沖縄の墓じまいサービス-墓石の解体・行政手続きの代行-

お墓を生業とする私ども「みくに」では改装や墓じまいについてのご相談も承っております。何かご不明な点があればお気軽にご相談ください。ご家族の大切な思いと大きな決断のお手伝いをさせて頂ければ幸いに思います。